例えば、「大きすぎる数値」と「小さすぎる数値」を計算すると、誤差が生じることがあります。
実際にそんなことはないのでしょが、計算結果を画面に表示させるためだったり、文字制限があったりするため、パソコン側で独自で計算を打ち切ってしまうことがあります。
・どんな理由で誤差が生じるのか
・その名前を「○○誤差」というのか
を覚えましょう。
●けたあふれ誤差
●丸め誤差
●けた落ち誤差
●情報落ち誤差
●打ち切り誤差
●絶対誤差
●相対誤差
ありすぎやろ・・・(笑)
ひとつずつ見ていきましょう。
●けたあふれ誤差
例えば、3桁しか扱えない電卓があったとします。
最大でも「999」までしか表示できません。
「999.9」と表示したくても、「999」と表示されてしまいますので、
「0.9」は「けたあふれ誤差」になります。
大きすぎて表示できないときを、「オーバーフロー」といい、数が小さすぎてそこまで見れない!というときは「アンダーフロー」といいます。
●丸め誤差
割り切れない数値のとき、小数点以下をカットすることがありあます。
例えば、円周率です。
省略されてしまったがために、生じた誤差を「丸め誤差」といいます。
●けた落ち誤差
計算の結果、有効けた数が減ることをいいます。
有効桁数は、言い換えると「信頼できる桁数」になります。
「0」も小数点より右にあるときは有効桁数になります。
見えないところも、ちゃんと「0」が証明できているということです。
※ちなみに小数点より左にある「0」有効桁数とはいいません。
引き算で「12345.6789 - 12345.6788」をしようとします。
答えは「0.0001」ですね。
↓
急に桁数が小さくなってしましました。
↓
急に有効桁数が”9桁”から4桁”になってしまいました。
これを信頼度が減った、という意味で、「けた落ち誤差」といいます。
有効桁数が減ることを一般的に「桁落ちする」ともいいます。
厳密に、
・数学上、「2」と「2.000」は違う!
・計算によって完成した有効桁数ではないので、”有効(信頼できる)”桁数とはいえない
と理由(根拠)があるようです。
試験では、「近い値を計算した結果~」ときたら、「桁落ち誤差」と覚えましょう。
有効桁数は一定になります。同じ桁数を計算吸うほうが楽だからです。
もし、両端に空白ができた場合は「0」が挿入されます。
●情報落ち誤差
「123」+「0.6」+「0.6」をしてみましょう。
答えは124.2ですね。
この答えを表現するには4桁使いますね。
・3桁しか表現できない場合、答えは「123」になります。
なぜでしょょうか。
3桁しか計算でいないので、「0.6」を何回足しても「123」にしかなりません。
「124」でもいいじゃんとも思うかもしれませんが、「0.6」のように桁数が増えることになると、計算を諦めてしまいます。
では、正しく計算するにはどうしたらよいか。
「0.6」+「0.6」+「123」をすれば、「124」になりますね。
「1.2」+「123」するので、何とか「124」にすることはできました。
「情報落ち」とは、大きな数と小さな数を計算したときに生じます。
大きな数と小さな数を計算したとき小さい方の数が反映されません。
※専門的にいうと・・・仮数部が限られていて、指数部を揃えたとき小さい方の数が反映されません。
小さい数から計算していくと、解決します。
●打ち切り誤差
計算処理を打ち切る
レスポンスの関係から、計算を途中で打ち切ります。
※名前的に覚えやすい
●絶対誤差
「測定値」-「真の値」
100cmを測ってみたら、90cmだった。
絶対誤差は「10cm」です。
単純なことです。
●相対誤差
「(絶対誤差)÷測定値」
100cmを測ってみたら、90cmだった。
相対誤差は「10cm÷90cm=0.11%」です。
※同じ10cmでも、100cmに対する10cmと、
1000cmに対しての10cmでは精度が違いますね。
以上です。
●けたあふれ誤差
●丸め誤差
●けた落ち誤差
●情報落ち誤差
●打ち切り誤差 ←余裕
●絶対誤差 ←余裕
●相対誤差 ←余裕
を覚えましょう。
「けた落ち」と「情報落ち」がよく問われます。
「けた落ち」は「有効桁数落ち」と覚えておきましょう。
yamatunes